公益財団法人俱進会の第135回公開セミナーで，杉山さんが『暴力の連鎖と児童虐待』というテーマで講演したものが視聴できます。杉山さんは，ルポライターで，児童虐待，引きこもり，自死などのテーマで取材をされて本を書いています。
この講演は期間限定で，10月2日まで無料で視聴することができます。
講演の内容は，児童虐待事件を通して，家族の中で起こっていること，家族に対する社会の考え方などを分析し，どのように子育てを支えていけばいいのかなどについて話されています。
加害行為については，責任を取る必要がありますが，加害者の親たちも逆境的体験を生き延びてきたという経験やメンタルヘルスの弱さなどを抱えていた背景などを見なくてはいけないと思います。杉山さんは，今の社会は，人から評価されて，居場所を見つけることができる社会だと話しています。まず評価。それを得ないことには居場所もつかみ取れない社会。それは息苦しいですね。
家庭の中で虐待とDVが同時に起こっていること，法律の改正によって良くなった部分もあるが，子どもの養育の第一義的責任は家族とされ，家族の責任が強まっていることなど個人の問題ではなく，社会の問題として考えなければならないことが指摘されています。
講演の最後の「この社会はあなたのそして，私の場所だ。」という言葉が強く心に残りました。是非，杉山さんの講演を聞いてみてください。
公益財団法人俱進会のホームページ（www.gushinkai.com）の「セミナーのご案内」をクリックすると見ることができます。取材を通して，生の声を聴いてきた杉山さんの言葉を聞いてください。